セブンイレブンの光と影~ある朝の、賞味期限切れ商品との遭遇

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というと大げさですが、昨日(9/3)早朝のセブンでの買い物のことです。
その日トレランレースに出場する私は、4時に自宅を出発して関越道を鶴ヶ島インターで下り、そこから程ないところにあるセブンイレブンを見つけて、腹ごしらえをしようと思ったのでした。

9月になったので、ちょうどおでんが復活したところで、まずおでんを2つ買って食べました。
そのあと、モーニングコーヒー
ここ数日お腹の調子が思わしくなかったので、その程度で止めてガラガラの駐車場でストレッチをしながら、腹具合を確かめました。何とか大丈夫そうなので、レース中エネルギー切れしないように、もう少し何か買っておこうと思い、お店に戻って目に付いたのが、この写真の商品・“ふわふわチーズカステラ”でした。

現地に着き、封を切りおもむろに食そうとした瞬間、いつもはそのまま何のためらいもなく胃袋へとなるのですが、お腹の調子が気になっていたので、一応「賞味期限はどうなのかな?」との一抹の懸念が脳裏を過ぎり、破った部分に掛かった賞味期限の表示をつなぎ合わせて確かめたのでした。
すると、、、、「??????」、今日は間違いなく9月3日だよなあと、一瞬自分の脳の時間認識が混乱。

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「賞味期限8月24日?」え! ということは、10日も前に賞味期限切れの品物なのか?
その時は、天下のセブンイレブンでそんなことがありうるのかと、わが目を疑いましたね。

で、レース前で時間がないので、今日(9/4)になってセブンの本社に連絡したのです。
電話は「お客様相談室」に回され、女性オペレータが対応に出たのですが、この人は話しぶりといい、対応の中身といい、ありがちな官僚的対応でした。
いわく、「商品の期限管理の責任は店舗にあるので(つまり、自分たちセブン本社の責任ではないので)、お店の店長から連絡をさせる」という、おそらくはマニュアル通りの対応に出てきました。
そこで私は、「いや、もちろんお店にも責任はあるだろうが、100%ということはないでしょう。なにせ、こちらはセブンの看板があるから安心して買っているわけだし、商品管理システムや店舗指導を通じて、こうしたことがないようにあなたがた本社が統制している責任があるでしょう?」と言ったところ、裏でしばらく相談したオペレータは、次のようなことを明らかにしました。
◆セブン店内の食品商品には、2種類ある。お弁当等賞味期限が短い自社製造製品と、それ以外の外部メーカー製造の製品である。
◆前者の賞味期限はバーコード等にもデータを組み入れて管理しているが、後者はそのような管理はしていない。
◆したがって、(私が今回買ったような)後者の類の商品は、全て店舗に管理責任がある。
とまあ、文字通り官僚的対応ですね。
そこで、色々なやりとりを経て、そのお店の経営指導担当者(いわゆるスーパーバイザーですね)から、改めて連絡をしてもらうということになったのです。

その後すぐにスーパーバイザーから電話があったのですが、打って変わって、この人はさすがはセブンの経営指導員という印象。話し方は気さくな感じながらも極めて丁重、話の内容もこちらの言うことをきちんと聞き、その都度自分で考えた内容を返答してくるような対応でした。
その結論として、彼は「お店のみならず、店舗を統括しているセブン側のマネジメントにも明確に責任がある」と言明した上で、「他の同一陳列商品を確認したが、他のものは賞味期限内のものだった」と言うので、元々温厚な性格の私は、「まあ、それなら仕方ないですね」と今回は、この経営指導員に免じて矛を収める気持ちになったのでした。
ただ、念のため、「本来お店の賞味期限管理は、具体的にどのようなオペレーションになっているのか?」と尋ねたのですが、すると驚いたことに、「今回の製品は、製造後1か月程度の間が賞味期限とされている製品ですが、そのようなものの場合は、賞味期限1週間前くらいまでには、店頭から引き上げる(つまり廃棄する)ように指導しています」とのことでした。
つまり、私が購入したものは、セブンの内部原則である廃棄期限を2週間以上も超過したものだったわけですね。

さて、今回は、いつも確認しもしないのに、たまたまお腹の調子が悪く確認したところ、賞味期限切れを見つけたわけですが、普通に考えて、こうした事象が1件だけとは思えないですよね?
もっとも、それがセブンやコンビニの「体質」とまで言えるかどうかは分かりませんが、注意しないと、こういうケースはかなりあるのではないでしょうか?
もっとも、噂ではコンビニ商品には大量の防腐剤が混入されているので、多少賞味期限が超過したくらいでは絶対に腐敗しないと言われてはいますが。それはそれで、別の恐ろしさがあります。

ところで、そのセブンのスーパーバイザー、埼玉県の担当なので大宮にオフィスがあるそうですが、この電話の後、うちまで自ら車を運転して、商品をすぐに取りにきましたね(笑。
一応菓子折りも持参で。
決して暇なはずはないので、これには驚きました。
「すぐに行動する!」、かのグループ前会長鈴木敏文さんの教えは、現場幹部にはしっかりと生きているのでした。
本社は官僚体質でも現場は未だ顧客本位に日々戦う組織、社長は変わりましたが、コンビニ界におけるセブンの競争優位はしばらく続くかもしれないな、と思わせた今回の出来事でした。

もっとも、以上の初期「官僚対応」とその後の「神対応」の組み合わせ自体が、セブンの巧妙なクレーム処理マニュアルなのかもしれませんが(笑。